シェルター(隠れ家)について

野生下の爬虫類は地中や木の洞、草むら、岩場の隙間に潜み、外敵から身を守ったり休息の場として利用しています。飼育下でもこのような場所を設けることで、爬虫類が落ち着く環境を用意することが重要です。また、このような隠れ家は乾燥地帯でも地中は湿っているなど、内部は湿度が保たれており、爬虫類が乾燥から身を守る役割もあります。

市販されているシェルターには様々な素材や大きさのものがあるため、飼育している種類や個体の大きさ、飼育環境に応じて選択しましょう。素焼きのシェルター(図1)は上部に水をためることで、内部の湿度を保つことが出来ますが、周囲の温度を気化熱によって下げてしまう側面もあります。岩を模した形のシェルター(図2)やセメント等でできたシェルターは素焼きのシェルターと異なり単独では湿度をあげることはできませんが、内部に湿らせた床材を入れることで湿度を保持出来ます。また、シェルターはトカゲやヘビが脱皮を行う際に身体をこすりつける場所にもなります。

シェルターは市販のものだけでなく自作することもできます。タッパーやプラスチック製の箱などに動物が出入り可能な大きさの穴を開け、内部に湿らせた水苔などをつめることで、内部が湿った隠れ家となります。湿度を保つ必要がなければ段ボール箱なども利用できます。また、コルクボードや流木、岩等を組み合わせる(図3)ことで動物が隠れられる場所を設けることもできますが、組んだシェルターが不安定な場合に崩れて動物が下敷きにならないよう、接着剤やワイヤー等で固定するといった工夫が必要です。また、イグアナやカメレオンなどは、外敵から身を隠す時は茂みに入ったり、枝や木の幹の裏に回り込んだりするため、人や他の動物の視線から隠れられるような植物や造花を使った茂み、ケージの外に設置したカーテンなどが隠れ家の代わりとなります。

シェルターの設置場所や個数も飼育する動物種や個体数に合わせて変更しましょう。内部の温度が適切でないとシェルターを設置しても利用しない可能性があるため、利用しない場合はシェルターの位置を変更したり、シェルターを複数設置してどのような環境を好むのか確認しましょう。また、複数の個体を同居させている場合は個体数よりも多い数のシェルターを設置しましょう。

図1:素焼きのシェルター

図1:素焼きのシェルター
上部に水をためることができ、湿度を保持できます。

図2:擬岩のシェルター

図2:擬岩のシェルター
表面がざらざらしており、脱皮のとっかかりになりやすいのが特徴で様々な形状のものが市販されています。

図3:流木とコルクボードを使用したシェルター

図3:流木とコルクボードを使用したシェルター
流木やコルクボード、石などをシェルターとして利用することができます。